四人の忍者

今日は朝から2回ゲロを吐きました。痙攣する俺の背面。まるでシグルイの背中固いブサイク…そんな感じします。

榎本です。

 

僕の愛する街、京都にて、友達の、石井くん、千葉くん、万代くん、マキちゃんに会いました。昨日はYも一緒に皆で酒を啜って大変運勢が上がりそうな時間を過ごすことができました。

 

一応、肝臓機能を3倍に強めると古来より言われているウコンの混入したドリンクを嚥下しておいて事に備えてはいたのですが、悲しいかなアルコール毒はウコンを正面突破して肝臓を殴り倒しました。

 

白い便器を見てゲエゲエしている時、頭に楽しかった時間の思い出が流れました。

 

昨日遊んだ友達の顔が、頭の中をぐるぐると回るのです。楽しかったなあ〜思い出は大事だな〜。でも酒は時として俺の肉体にあらがいやがるな〜。飲み過ぎには気をつけないとな〜。それにしてもみんなナイスだな〜。

石井くん…、千葉くん…、万代くん…、マキちゃん……

石井くん(I)…千葉くん(C)…万代くん(B)…マキちゃん(M)…

I,C,B,M……

 

ICBM大陸間弾道ミサイル)?

 

マジか。そういうことか!我が家の上空を黒い大型ミサイルが轟音と共に走り抜けました。ゲロはピタリ、と止まりました。僕は便器のフタを思いっきり閉めると表に出ました。ミサイルが通過した空を見あげると雲が「花の応援団」の青田赤道の形になったかと思ったら、風に吹き捲くられて爆発的に消えて行きます。じっ…とりと暑い夏の昼間。何もかも死んでいる。「何かがおかしい!でも、何がおかしいのかわからない!」少しよろめいた僕の踵を、落ちていた撒きビシがヌクっとと刺し貫きました。大動脈がぶるん!と波打って先端が音速に至り脳内でスパーン!と爆発音で火花。夏らしい日差しを強く浴びた地面でアリ達がヨロヨロとしたマスゲームにて「死」の一文字を描き示しながら横移動。いつもは「大」である大文字山のあの巨大文字が「DIE」に代わり、その卑劣で質の悪いイタズラを行った人物が影になってさっと木陰に隠れるところが見えました。いつのまにか電線がずっしりと重くなるほどに集結したカラス達。その中から特に大きい二羽が、僕の右肩と左肩に止まり、止まっている足で思いっきり僕の肩の肉を締め上げながら力一杯!両側から耳のそばで、ステレオ効果にて叫びました。

 

カァー!

 

全ての謎は解けました。人間とは、何か?人間とは、忍者なり!

昨日俺は、忍者と酒を飲んでいた!

あの四人、Yを足して五人、…いや、五忍。

 

忍者とは何ぞや?

僕は僕の脳内を探しまわりました。8ビットの忍者映像、すなわち「忍者龍剣伝」「忍者ハットリくん」「月風魔伝」「影の伝説」……突如として、「おいお前、どこの浪人ですかァ?」と新選組局長が僕の肩を叩きました。近藤勇。岩石のような面魂。続いて現れる顔の無い隊士たち。「顔屋はどこじゃ?おしえてもんじゃ。天誅覚悟。」やべーなーマジで。僕は猛然と逃走しました。背後で近藤の首がコロリと落ちました。服のまま水に入ることも辞さない覚悟で地形を無視して走って逃げる。僕はiPhoneからのびたイヤフォンを耳にねじ込み、1010-24(土遁-忍者)に電話をかけました。地の底から電子的な声が聞こえてきました。モグラのジジイです。

 

「耳があるなら聞くが良い。汝の菊に気をつけよ。東京の底には巨大な年増女が横たわりテレビを見ながらケツを掻いておる。お前は大宮で酒を飲んでいたんだろう。このように。

 

一杯…菊1輪…団鬼六

二杯…菊2輪…クロソウスキー

三杯…菊3輪…河岸段丘

四杯…菊4輪…しゃれこうべ

 

(テレビからはザ・ベストテンが流れ、黒柳徹子に似た忍者が今現在第20902位の歌手をコールしているところだ。)年増は今、椅子にすわって石のようにじっとしている。本物の苦悩みたいな顔してる。」

 

僕はまっすぐに東京の方向の空を見上げ、東京の不動産事情について思いめぐらしました。「ヘビ殿、どこがいいですか?」「よく見るニョロ。山手線を横一文字に切り裂いた中央線。あれは俺だ。頭は三鷹、最後は東京。」「へえ。三鷹といえば太宰治ですねえ。」「そうですねえ。人間失格ですねえ。」ふと空を見遣るとノロシが上がっている。夕暮れが煙を赤くしてて、すっごく美しい。